Qスイッチレーザー

SSCクリニックQスイッチレーザー

Qスイッチレーザー(Qヤグレーザー・Qルビーレーザー・Qアレキサンドライトレーザー)

Qスイッチレーザーの特徴・効果

Qスイッチレーザーとは、アザ、シミ、刺青(タトゥー)やアートメイクなどの色素沈着を消す医療用機材です。「Qスイッチ」とはエネルギーを増幅したレーザー光をつくり出す装置のことです。つまり強いレーザー光を極めて短い時間で照射するため皮膚へのダメージが抑えることができます。
Qスイッチレーザーには、主に「Qスイッチ・YAGレーザー」「Qスイッチ・ルビーレーザー」「Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー」の3種類があります。これらは皮膚表面を傷つけずアザやほくろの色素のみを破壊するレーザー治療ですので、表皮にはダメージを与えません。
Qスイッチレーザーは、一度の照射で効果の高いレーザーです。肌の色素を破壊しその部分だけをかさぶたにして取り除きます。アザや刺青などの濃い色素からニキビの跡などの薄い色素沈着まで効果があります。長年蓄積した紫外線による老人性色素斑(シミ)や雀卵斑(そばかす)などにも効果があります。

Qスイッチレーザーの波長と強度

SSCクリニックのQスイッチレーザーの波長と吸収曲線

Qスイッチ・ヤグレーザー

<Qスイッチ・ヤグレーザーの波長について>
Nd:YAGレーザーは基本波の1064nmとその半分の532nmの2つの波長を持ち合わせます。
ヤグレーザーの波長は、色素性病変治療に使用するレーザー機器の中でも1064nmと波長が長くレーザー光が皮膚の深い部分まで届く特徴があります。
深部に届きやすい1064nmの波長ではメラニン色素の黒色やヘモグロビンなどの赤色に対する吸収率は低いレーザーですが、532nmの波長で黒色や赤色のものを治療することが可能です。
波長を切り替えることで幅広い色素性病変に対応することができます。

<Qスイッチ・ヤグレーザーの適応症状>
・皮膚の浅い層における老人性色素斑(シミ)や雀卵斑(そばかす)などの色素沈着
・皮膚の深い層における色素性病変
・茶あざ、青あざ、黒あざ、太田母斑、扁平母斑、異所性蒙古斑など
・刺青(タトゥー)やアートメイク
・ホクロ(盛り上がりのないホクロ)

Qスイッチ・ルビーレーザー

<Qスイッチ・ルビーレーザーの波長について>
ルビーレーザーは694nmという波長を持っており、黒色の色素性病変(主にメラニン、アザ、刺青タトゥーなど)に反応しやすい特徴があります。SSCクリニックでは、ジェイメック社のThe Ruby Z1 (ザ ルビーZ1)というQルビーレーザーを使用しています。
ルビーレーザーには、皮膚の浅い層へ作用する「ノーマルモード」と出力が強く皮膚の深い層まで作用する「Qスイッチモード」があり、症状に合わせたモードで照射します。
Qスイッチ・ルビーレーザーの波長は、黒色への反応が高い一方で、赤色(主にヘモグロビン)への吸収率が低いため、正常な血管へのダメージを抑えながらターゲットの黒色メラニンに照射することができます。
シミ、色素沈着、あざ、刺青などの深くて濃い黒色の色素を破壊します。紫外線が原因の一般的な老人性色素斑(シミ)には高い効果があります。

<Qスイッチ・ルビーレーザーの適応症状>
・異所性蒙古斑、太田母斑(青あざ)、伊藤母斑、両側性遅発性太田様色素斑、(後天性真皮メラノサイトーシスADM)、扁平母斑(茶あざ)(カフェオレ斑)など
・ホクロ(盛り上がりのないホクロ)や脂漏性角化症(老人性疣贅)など
・外傷性刺青など
・刺青(タトゥー)、アートメイクなどの黒色部分
・老人性色素斑(シミ)や雀卵斑(そばかす)などの色素沈着
太田母斑、外傷性刺青などは保険適用となります。

Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー

<Qスイッチ・アレキサンドライトレーザーの波長について>
アレキサンドライトレーザーは755nmという波長を持っており、黒色の色素性病変(主にメラニン、アザ、刺青(タトゥー)、シミ、ソバカスなどの色素性病変など)に反応しやすい特徴があります。
ルビーレーザーよりも波長が長いため、より皮膚の深い層まで届く特徴があります。ルビーレーザーと同様に黒色への反応が高い一方で、赤色(主にヘモグロビン)への吸収率が低いため、正常な血管へのダメージを抑えながらターゲットの黒色メラニンに照射することができます。アレキサンドライトレーザーの波長はルビーレーザーよりも黒色の吸収率が低いため、メラニン色素が多いとされる日本人の肌に適したレーザーです。また、ルビーレーザーと比べ照射後の瘢痕、色素沈着、色素脱色が少ない特徴があります。そのようなことから毛根部を破壊する医療レーザー脱毛としても用いられるレーザーです。通称脱毛レーザーとも呼ばれます。

<Qスイッチ・アレキサンドライトレーザーの適応症状>
・刺青(タトゥー)、アートメイクなどの黒色部分(赤色にはQスイッチ・ヤグレーザーを用います)
・黒色メラニン色素による色素性病変
・老人性色素斑(シミ)、日光性黒子、雀卵斑(そばかす)などの色素沈着
・あざ、太田母斑(青あざ)、扁平母斑(茶あざ)、両側性遅発性太田様色素斑、(後天性真皮メラノサイトーシスADM)など
・ホクロ(盛り上がりのないホクロ)など
・光線性花弁状色素斑、炎症後色素沈着、外傷性色素沈着など

異所性蒙古斑、扁平母斑、太田母斑、外傷性色素沈着などは保険適用となります。

治療の流れ

<カウンセリング>
医師によるカウンセリングをおこないます。アザやシミなどの位置や数を確認し、お悩みの点やご質問等を伺います。医師から施術についてと施術後についての見解を詳しくご説明します。患者さまには施術後のお仕事やスケジュールをご考慮いただき施術の日程を決定します。

<レーザー照射施術>
施術の際に眼を保護するためのゴーグル等を装着します。施術部分に麻酔クリームを塗り、レーザーを照射します。照射時は輪ゴムで軽く弾かれたような感触があります。照射時にはわずかな痛みが生じることがありますが、耐えられない場合は局所麻酔を使用します。痛みは照射した部分の色素がが破壊されていることによるものですのでご安心ください。

<アフターケア>
照射後の皮膚の状態を確認し塗り薬等のお薬と保護テープを処方します。当日はそのままお帰りいただくことが可能です。レーザー照射後は日焼けをしないようご注意ください。術後は定期的に通院し経過観察します。残ったアザについては3〜6ヶ月毎に、完全に消えるまでくり返し治療することが必要です。

レーザー照射後の変化

<レーザー照射当日>
レーザーを照射した部分が赤くなり、色素の部分の皮膚が浮き始めます。これは色素の破壊と同時に起こる表皮剥離です。ヤケドのようにヒリヒリ感じる場合がありますが数時間で消失します。

<レーザー照射後~翌日>
照射した治療部分のみ変色しかさぶたができます。照射2日目以降から入浴が可能です。処方された薬を塗布してください。

<レーザー照射後数日>
自然とかさぶたが取れ、ピンク色の皮膚が現れます。この期間は紫外線保護テープで保護します。
通常、この時点で経過観察のため再診をします。

<レーザー照射後3~4週間>
はがれた部分が徐々に自然な皮膚の色になっていきます。
この期間は処方した日焼け止めをお使いいただきます。

レーザーの施術時間と回数

<レーザー照射の回数>
1回の照射時間はわずか1秒もない瞬間ですので、照射する患部全体で数秒~数分で終了します。一度で大きな効果が確認出来ますが、一度で取りきれない部分は通常1ヶ月以上空けた後の間隔でレーザーをくり返し照射します。


Qスイッチレーザー施術料金

<Qスイッチレーザー施術参考料金>
レーザー照射数で設定しております。広範囲のものは面積あたりで設定しています。
目安として1ヶ所1cmの場合 30,000円(1mm3,000円)位となります。SSCクリニックでは、保険適応が認められている疾患に対して使用が認められているレーザーを使用しています(承認機)。Qスイッチレーザーのアザ治療の大部分は保険適用可能ですが黒アザなどは適用外となります。詳しくは当院までお問い合わせ下さい。

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